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白髪と関係ある色素幹細胞が損傷してしまう原因は?色素幹細胞を守るにはどうする?

白髪の原因の一つに、メラノサイトの機能低下が挙げられます。

メラノサイトはメラニンを作る役割を持つ細胞ですが、このメラノサイトの元なるのが色素幹細胞です。

永らくメラノサイトの成長過程は不明でしたが、近年、髪の毛の毛包と毛穴の中間にあるバルジ領域にある色素幹細胞がメラノサイトに成長することが確認されました。色素幹細胞は文化してメラノブラストという前駆細胞となり、メラノサイトに成長します。

色素幹細胞は分裂することで際限なく増殖できるため、もしメラノサイトが傷ついたり古くなったりして機能不全になったとしても、本来ならバルジ領域にある色素幹細胞が、また新たにメラノサイトを作って供給することでメラニンは問題なく作られるはずです。

つまり、白髪が出来てしまうということは、メラノサイトが機能していないという不具合が出ているにも関わらず、色素幹細胞が新しいメラノサイトを作れていないことになります。

実は白髪は色素幹細胞に問題があるのではないかというのが、最新の考え方なのです。

色素幹細胞とは?

色素幹細胞というのは、簡単に言えばメラノサイトの元になる細胞です。

メラノサイトはメラニンを作る役割を持つ細胞ですが、このメラノサイトを作り、髪の毛に黒い色をつける元になっているのが色素幹細胞です。

色素幹細胞は活きている限り、絶えず細胞分裂して自分自身を増殖させることが可能です。

だから色素幹細胞が元気に存在していれば、例えメラノサイトが損傷してもまたすぐに新しいメラノサイトを作り出し、メラニンを作る働きを維持することが出来るはずです。

白髪になるということは、メラノサイトが元気あるならチロシナーゼ酵素の働きが阻害されたり低下したりしていることも考えられますが、メラノサイト自体の問題であるなら、色素幹細胞の出番となるはずです。

メラノサイトに不調が出ているにも関わらず新たなメラノサイトが作れなくなっているとすれば、それは色素幹細胞に何らかの損傷が起こっていることになるのです。

色素幹細胞はバルジ領域にある

バルジ領域はまだあまり知られていないかもしれませんが、髪の毛に限らず体毛を知る上では絶対に勉強が必要な言葉です。バルジ領域が発見されたのは2000年なので、まだ本当に新しい発見。

バルジ領域は、各毛包と毛穴とのちょうど中間あたりに位置する領域です。

ここにある色素幹細胞という細胞が分化して「メラノブラスト(前駆体)」となり、メラノサイトへと成長します。色素幹細胞はいくらでも際限なく分化することが可能で、無限に増殖できると考えられています。

つまり、もしメラノサイトが老化やダメージで機能を失ったとしても、色素幹細胞さえあれば新たにメラノサイトを作ることが可能。

この仕組みがあれば、メラノサイトが機能を失うことはなく、メラニンが作られなくなるような問題は起こりません。ただし、それは大本となる色素幹細胞が正常に存在しているという大前提の元に成り立っています。

つまり、白髪が出来るということはメラノサイトの問題ではなく、色素幹細胞の問題であると考えられるわけですね。

色素幹細胞は、その名の通り幹細胞。

幹細胞はiPS細胞の話題でかなり広く知られるようになりましたが、一般に幹細胞と言われているのは成体幹細胞のこと。

体内の様々な箇所にあり、特定の系列の細胞に分化出来る多機能性を持っていますが、色素幹細胞は色素を作る細胞になれる機能を持っています。

色素幹細胞はバルジ領域に存在していますが、ここには他に毛包幹細胞という幹細胞も存在しています。毛包幹細胞は体毛の元となる細胞。バルジ領域には、髪の毛の素と、髪の毛の色の素とが存在すると言えます。

MEMO

・バルジ領域

髪の毛の根元にある毛包と、表皮に近い毛穴の中間にある領域で、ここに毛包幹細胞と色素幹細胞という2つの幹細胞が存在しています。

 

・毛包幹細胞

毛包幹細胞は体毛の元となる細胞を毛母細胞へ供給し、色素幹細胞はメラノサイトの元なる細胞を供給しています。つまり、ここには「髪の毛の素」と、「髪の毛の色の素」を作る大元の細胞があるということですね。

色素幹細胞が損傷する原因

色素幹細胞も、毛包幹細胞も、細胞ですから損傷するリスクがあります。

頭皮にある色素幹細胞が損傷すれば白髪に、毛包幹細胞が損傷すれば薄毛になる可能性がありますから、どちらも大問題ですよね。

これら幹細胞を損傷する原因として挙げられているのは、紫外線や喫煙です。

紫外線が皮膚に与える悪影響も、喫煙が体内に与える悪影響もすでに有名すぎるほど有名ですが、幹細胞を損傷させるというのはショックですね。

幹細胞が幹細胞として機能出来なくなる原因は、DNAが損傷して細胞分裂が出来なくなることです。本来、幹細胞は無限に分化して増殖出来る能力を持っているのに、日々の生活の中でその機能を破壊されてしまうのは重大な問題です。

白髪になる要因は様々ですが、最終的に色素幹細胞を守ることが出来れば、健康な髪の毛を守ることにつながります。日々のUV対策は、年間を通じてとても重要だということがわかりますね。

また、喫煙の害は、タバコに含まれる有毒物質が煙となって体内に入り、血管を収縮させて血流を阻害することが問題点です。

色素幹細胞も毛包幹細胞も、毛細血管で運ばれる血液だけが唯一のライフライン。そこを絶たれれば、いかに幹細胞でも死滅してしまうのは当然です。

また、紫外線同様、タバコの成分は活性酸素を大量に発生させます。

この活性酸素がメラノサイトや色素幹細胞を攻撃することが分かっていますので、喫煙が細胞を損傷することは事実です。人間はただでさえ徐々に老化して行くのに、自分から早く老いるような選択をするのは、避けるべきなのは当然ですね。

MEMO

・色素幹細胞を守るには?

色素幹細胞は、紫外線やタバコによって損傷する恐れがあるので、予防のためには頭皮のUVケアも非常に重要だと言えます。

 

タバコは、含まれる有毒物質によって血管が収縮し、血流が阻害されることで色素幹細胞に運ばれる栄養や酸素が不足することが損傷の原因となります。

 

また、どちらも活性酸素が大量に発生するので、メラノサイトも色素幹細胞も活性酸素によって攻撃され、損傷します。

 

細胞の性質を劣化させたり変質させたりすることで老化を促進させる元凶のため、発生を極力抑えることと早く除去することが重要です。